- 作者: ジェイムズ・P・ホーガン,池央耿
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1980/05/23
- メディア: 文庫
- 購入: 207人 クリック: 2,160回
- この商品を含むブログ (477件) を見る
うーん。この系統のSF。正直タイトルとか 表紙がカッコイイのを買っていくスタイルなので作者に注意を払わないんですよね。
この本も、Kindleで買いましたが、表紙、カッコイイでしょ??
なので必死でこの作者の他の作品を検索して(笑)どうやら読んだ事なさそうなので新規に入れました。
んで、検索してて気づいたんですが、この作者。この作品をシリーズ化してるんですね。
タイトルでわかりました。
正直、続きが読みたくなってます(笑)
面白かったですよ。
近未来が舞台なんでしょうね。
月には人は平気でいけてて、調査すらしてる。
で、そこで発見された、宇宙服を着た人間の遺体。
保存状態が奇跡的に良かったが、
何と5万年前の遺体である事が判明する。
どういう事??
で、この調査に役立ちそうな機械を発明した主人公が、調査に関わる重要な役割を負うようになって、色々な推理がなされて、一つの結論にたどり着いていきます。
未来SFなんだけど、ストーリーは考古学物語って感じですね。
発掘した手がかりから色んな推理を展開していきます。
推理できたと思ったらまた新たな発掘があったり・・・。
その辺、多少は難しいですが、それでもわかりやすくテンポよく書かれています。
例えば、5万年前の遺体の人が書いたであろう文字を解読したりとかも、
エドガー・アラン・ポーの「黄金虫」のような、「もういい、もうわかった」
ってなる暗号解読の手順の細かさは省かれて、要点だけスラっと書かれてたりしてるので安心です(笑)
色んな専門分野の研究だけでは足りない「違う分野との協力、情報の共有」
がとにかく重要で、を主人公が繋げていくんですが、
その辺、作者のテーマというか、主張が熱くて、作者、何があった?
何で苦しんだ?ってのが少し見えてくる気がしました(笑)
何せ、色んな想像力、創造力が掻き立てられて、ロマンもあって(恋愛がないのもなおいい(笑))楽しかったです。
未来を舞台のSFなんだけど、過去の歴史の楽しみ方を教えてくれるような作品でした。