これも今年読んだ本の中で1・2を争う衝撃的な作品でした。
人類。特にホモ・サピエンスの歴史を 地球の歴史規模で語ってる本です。
よく言う、農業革命・産業革命・今のIT革命とでも言うんでしょうか?
それが人類に与える影響とゆーか。
人類にどーゆー影響を与えたかってのが書かれてるんですが、
そーゆーの、大体見当つくと思うじゃないですか?
それが、いちいち衝撃的とゆーか、なるほどとゆーか、
こーゆー見方で、こーゆー分析で、こんなにも分かりやすくできるのか!!
って感じになる本です。本当、スゲーです。
色々章にわかれて、書かれてますが、
全ての章にいくつも新しい発見がありました。
作者の姿勢もすごくて、とにかく淡々と、感情的にならずに書かれててすごいです。
例えば、人類は、どう贔屓目に見てもたくさん動物を絶滅させてるんですが、
絶滅させてるよって書いてはいますが、感情的に「悪い」って感じでは書かれてないんですよね。
今も、他の動物の、例えば食用の牛とか鶏とかの扱いはとにかく読んでて辛くなるくらい、「酷い」って書かれていますが、感情的に「最悪〜。だから人間って〜」って感じには書かれてないんです。
で、今の人類、下手すれば自然破壊でえらいことになるかもって所もあるんですが、
「自然破壊」じゃなくて、「変化」だ。みたいな書き方をしてます。
自然は破壊なんかされないと。環境が変化するだけだと。
人類がその変化で滅びても、次の生物がはびこるだけだし。みたいな感じです。
どの章についても色々書きたくて困ってるんですが(笑)
とりあえず、よく言われる、我々人類(ホモ・サピエンス)と他の人類、(ネアンデルタール人とか)動物の、決定的な違い。
2足歩行とか、火とか、道具とか、社会とか、言葉。
色々あるんですが、これらすら決定的じゃなくて、(例えば、ネアンデルタール人も火は使ってたそうです)
これらがあっても人類って、他の動物たちと似た感じだし、
食物連鎖でゆーと、真ん中くらいに位置してたそうです。
決定的に違って、食物連鎖の頂点に立ちだしたのが、「認知革命」と呼ばれるものです。
それは、「全く存在しないものについての情報を伝達する能力」
そして、「集団で、それを想像できる、信じることが出来る能力」
です。
虚構。フィクションを信じる。作者は「神話」とか「宗教」のはじまりのよーな感じで書いてたかな?
それによって、集団の質と量が変わったんですね。
何せ、これが今に至る人類の全ての始まりだと考えてるんです。
認知革命。繰り返し触れられてますが、僕の好きな例えは、
「チンパンジーや、他の動物は、いろんな遊びを本能に組み込まれて遊んでるが、人類は、例えばサッカーとゆー、明らかに本能に組み込まれてない遊びを集団でする」
「サッカーのルールとゆー、存在してないものを作り、みんながそれを守ってプレイする」
って感じです。
ないものを信じる。お金が基本、そんな感じだとよく言われますが、
実は、国家、社会、人権、法律もそんな感じだとゆーことに僕は衝撃を受けました。
他にもこんな衝撃が目白押しな作品です。
上巻だけでも読んでみてほしいなと思いました。